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2006年2月 3日 (金)

ローマのティラミスといえば

私がイタリアで最後に暮らしたアパートのすぐ近くに、ローマでティラミスといえば絶対ここ、というバールがありました。

その界隈で最も有名なモニュメントといえば、ローマ四大バジリカの中で最も重要なサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ教会が挙げられます。イタリアの国葬はこのバジリカで行われます(ヴァチカンはあくまでヴァチカン市国ですから)。

教会はともかく、バールの最寄りの駅は、地下鉄A線のRe di Roma(レ・ディ・ローマ、ローマ王という意味)。テルミニ駅から4つ目。

ティラミス(発音的には、ティラミスゥ)のバールも、ローマ王にゆかりの深いAlbalongaアルバロンガという名の通りに面しています。

(ローマ建国伝説:アルバロンガ王国出身の巫女レア・シルヴィアが軍神マルスに見初められ、双子の兄弟ロムルスとレムスを生み、ロムルスがローマを築いた)

バールの名はPompi(ポンピ)。

Albalonga通りは、Re di Romaの丸い公園広場から放射状に伸びた通りのうちの一つ。

その通りを突き止めたら、あとは人がたむろするバールを見つければそれでOK。

夜は地元のローマ人であふれんばかりなので、わかりやすいでしょう。

月曜日は定休日です。

ちまたには日本人の苦手な風味のリキュールをどぼどぼきかせていただけない、というティラミスもけっこう多いのですが、このバールのティラミスは結構な正統派。家庭の味、です。
砕いたチョコレートがのせられていなければ、もう少し甘みが抑えられてなおよし、といったところ(個人的意見)。

まあ、何が驚くかといえば、バールに入って右側の壁沿いにずららららっと並んだ身長以上の高さの冷凍ケースがそろいもそろってティラミスばかり、という光景でしょう。
ティラミス以外のちょっとしゃれたジェラートもありますが、目に飛び込んでくるのはやはり超特大アルミケースにぎっちり詰められた茶色く四角いドルチェが山積みになっている姿。
誤解のないように言っておくと、小は中華料理店のテイクアウトサイズのアルミケース大(一人前)に入ったものから、大はオーブン用の天板サイズまで取り揃えてあるのです。
どれもごちごちに冷え固まって、取り出されるのを待っています。
もちろん店内で食べる事もできますが、ドライアイス無しでホームパーティーのデザートにと持ち帰り、さんざんパスタだ肉だと食べた頃には冷蔵庫内(または常温)で自然解凍されたティラミスが待っている、という段取りでちょうどいい、といった利用の仕方をする人も多いようです。
すぐ食べるときは、しゃりしゃりしてますよ。
店内用は、もちろんやわらかくなっています。むしろ、四角く切り分けた一人前は、上部のカカオパウダーの四角の下からクリーム部分がぶにゅっとはみだし、溶ける寸前といった姿。

ところで。
ここで珍しいのは、ティラミスにも2種類あること。
なんと、「いちごティラミス」というのが存在します!
冷凍ケースに入っているのは、ただの黄身がかったクリーム色のドルチェ。
これが、茶色いティラミスと同じように並んでいるのです。
それを店員さんに頼んでテイクアウトにしてもらうと、黄色ティラミスの上にどっさりと苺をかけてくれます。
苺が無いときはfrutti di bosco(フルッティ・ディ・ボスコ、ワイルドベリーのミックス)が代わりに。
これがまた美しい!
お味のほうは、まあ、コーヒー味とカカオパウダーが皆無なのでティラミスゥというのか疑問ですが、意外といけます。さっぱり味(とはいえ高カロリーのマスカルポーネに生卵は普通のティラミスの材料と同じですが)で一日をしめくくりたい方は、お試しください。
言ってみれば、パイ生地のないミルフィーユみたいなものでしょうか?
そんな表現だと、うーむって感じかもしれませんが。
そうか、自分でパイ生地にティラミスをはさむ、っていうのも考えられますね。
触感がめりはり効いて、おいしいかもしれません。
でも、重すぎるな〜おそらく…。

いずれのティラミスも、日本人にはちょっと甘いかもしれません。
それでもイタリアでつくられるドルチェとして見れば、万人受けする味といえましょう。
しかも食文化に関して言えば、おせじにも洗練されているとはいえないローマです。
(ローマといえば、全ての道はローマに通ず。道といえば、サラリア街道=塩の道。塩といえば、古代にはお金のように高価。だからローマは「ぜいたくに」塩をどっぷり使う。未だに。とまあ、善意に解釈しておきましょう。)

べらんめえ調のどぎついアクセントのおっさんや、ドスのきいた声したおばちゃんが闊歩するローマ。
でも、顔見知りになったというだけでチャオ!と挨拶してくれる人や、バスを待ってても普通に話しかけてくるおばあさんなど、その時その時を楽しむ皆の生活ぶりを見ていると、がさつな中にも人間の温かさが伝わってきます。
(大阪と一緒?)
住んでいるときには心の中で悪態をついていたローマですが、7年間のほとんどをそこで過ごしたということは、自分にとってやはり捨てがたいものが多々あったからだろうなと思います。

ポンピのティラミスウ。万一(!?)再びローマを訪れることになったら、あの味をたしかめにポンピを目指すかもしれません。

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