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2006年2月19日 (日)

ナルニア国ものがたりとイタリアの関係

「世界ふしぎ発見!」の録画ビデオを妹が見ていたので横目で見ていたら、ナルニア国物語が今晩(もう昨晩、ですが)のテーマだったのですね。って、朝に新聞で確認していたのにすっかり忘れてました。

ひとつの著書の成り立ち、というものに興味が無い訳では全くありませんが、きっかけがないと本そのもので終わってしまう事がほとんどです。

私は恥ずかしながら、C.S.ルイス氏の秘書だったというウォルター・フーパー氏の存在さえ知りませんでした。
「C.S.ルイス文学案内事典」番組を見て(この事典について番組で紹介されてた訳ではありません)、今度機会があったら是非手にとってみたいなと思った次第。

そのフーパー氏へのインタビューで、ナルニアがイタリアのナルニNarniを語源とすることを初めて知りました。
ローマから列車でアッシジへと向かって行くと、ローマから70キロ程のところでイタリア中部ウンブリア州のナルニに到着します。私はあいにく車窓から眺めた事しかありませんでした。
そのままそこを通過し、あのバレンタイン・デーの聖人サン・ヴァレンティーノSan Valentinoにゆかりあるテルニなら一度訪れたのですが。
うーん、すぐ近くにあったのに!
7年もイタリアにいながら万年金欠でろくに旅行もできなかった不甲斐なさに笑うしかありません。

ナルニの聖人サンタ・ルチーア(セイント・ルチア)からルーシーの名をとった、という話もありました。
なるほど、という感じですが、「ライオンと魔女」は実在のルーシーという名の女性(おそらく女の子)に捧げられていたような気もします。記憶違いでなければなんですが…違ったかな?原著も確認せぬまま書いているのでいい加減ですが、後でちゃんと調べます!いかんいかん。

ナルニア、もといナルニ市の公式サイトから町についてちょっと要約すると:

古代ウンブリア人がまず町を建国、名をネクイヌム>Nequinumと呼んだ。
古代ローマ人が続いてこの土地を征服し、名をナルニアNarnia(!)と改めた。この名は谷を流れるナール川Fiume Narに由来する。
町が最も隆盛を極めたのは教皇がアヴィニヨンへと遠く離れた中世期のことで、広大な領域に権力を及ぼした。
町の荒廃は、ローマ帰還を望んだ教皇によって築かれた要塞により(これはナルニ人の望むところではなかった)皮肉にももたらされた。
しかし町はネーラ川(ナール川の現在の名称)の豊富な水により、工場都市として再び変貌を遂げた。

…というところでしょうか。
深緑の山の中腹に、白っぽい町が横長に見えていたのを記憶しています。

ハリー・ポッターもそうですが、古代ローマ帝国の歴史が色濃く残っている意味で(キリスト教もしかり)、ヨーロッパの本を読むにもイタリアというのはあらゆるヒントが隠されている場所である、ともいえるかもしれません。
例えばハリポタで出てくる呪文などは、ほとんどがラテン語を元にしている様子です。
イタリア語をちょっと学んだ人であれば、イタリア語はもともとラテン語起源なので、ハリーがだいたいどんな呪文をかけようとしているのか言葉を見れば予測可能です。

絵画であれ物語であれ、ヨーロッパ人は特に随所に暗喩を仕掛けてくる。その執拗さは、大豆と魚をタンパク源としてきた日本人には真似できないほどのエネルギーを感じさせます。
まるで、「知識がなければそれを見る(読む)資格はない」といわんばかりに。
それはおいておくとしても、自らの知識をひけらかすかのような、ごてごての描きっぷり、書きっぷりには、恐れ入ると同時に正直疲れるものがあります(ローマに住んでいたのでなおさら、ということもあるのですけれど)。
私にとってはそれがイタリアという国においてtoo much(イタリア語でtroppo)でした。
「西洋とは何ぞや」という疑問を現地で痛く自分に問い続けるようになった、という思い出もあります。
いや、今でもその疑問は日々投げかけている、といえるのですが。

結局そうした博覧強記精神に反発して(?)印象派をはじめとした近・現代文化がヨーロッパにも芽生えたとはいえ、やはり歴史というものの重みはそんな時代でも無視できない。
結局、近・現代も歴史の呪縛から離れられない、離してはならない、というのがヨーロッパの根本哲学なのです。
この重みというのがそもそも日本と根本的に異なる、と骨身に沁みた経験が、イタリアの地で過ごした自分にとっての収穫といえそうです。

まあ、相変わらず話がどんどん逸れていってしまうわけですが、そのうちそんな私自身のマメ比較文化論などもブログで紹介できれば、と思っています。

二足のわらじ生活、また翻訳の仕事をサボってしまいました。明日は集中せねば!!!
オリンピックもあるし、徐々に暖かくなり梅も咲いてきたし、誘惑が多すぎる今日この頃です…。

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