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2006年4月 5日 (水)

林業が危ない=林業だけの問題ではない

日経スペシャル「ガイアの夜明け」

森が泣いている
〜日本林業を復興せよ〜
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview060404.html

先ほど、上記の番組が放映されました。
「日経スペシャル」ですし、番組趣旨に忠実な展開だったので、私が見たかったものとは多少異なるものではありましたが、取材された日本林業の(おそらくほんの一部の)実態を見ると、やはり愕然としてしまいました。

食物自給率が世界でも最低クラス、輸入ばかりに頼る日本は、木もほとんど外国から輸入している。
それを何とか打開しようとがんばっている林業家の皆さん、林業関係の人々がいます。でも、それもほんのほんの一握りの人たちだけです。

その人たちだけでどうにかなるものなのか?答えは・・・否、としか言いようがありません。
軍事費に注ぎ込むお金を、代わりに日本の林業と世界の森復興に充てたとしたら・・・しかしあいにく現実は時代を逆行するばかり。
木は言ってみれば日本随一ともいえるほどの天然資源なのに、それを顧みないというのはどういうわけなのでしょう。顧みない、とまでは言いませんが、国家の優先順位とは人間の愚かさに目をつぶることから始まるものらしい。
まあ・・・お上の判断を待っていても、何もやってこない。
革命は庶民から起こすしかない。

番組ではアラスカの森が日本人の需要によって荒らされている様子が映し出されましたが、日本人が駄目にした(している)世界の森は、数知れません。
どれだけの日本人がそれを知っているのか?
日常生活を見る限り「えっ我々に関係あるのか」という顔をしている人がほとんどなのかもしれません。

この国の豊かさが(物質的、と断っておきますが)世界の人々の犠牲のうえで成り立っている面も多々あることを想像する余裕さえない我々・・・。
(森林破壊については簡単ですがたとえばこちらをご参照ください:http://www.chikyumura.org/earthNow/forestdestruction.php)
自分たち自身が世界と日本を蝕んでいるということは、毎日の生活の中ではなかなか見えてこないものです。
でも、このような社会の仕組みこそ、皆が知るべきことなのでしょう。

たとえば…
日本人が、どれだけの木を消費しているかを知っていますか?
アメリカ、EUに次いで木材消費量が多い日本では、一人当たり「年齢 X 10」にあたる本数の木を消費しているといわれます。
40歳の人であれば、生きてきた時点で400本の木を倒したことになる。
それが人口1億2700万人分。いったい何本になるのでしょう?
でも、一本の木が成長して利用できるようになるまでは、50〜60年かかります。
しかし、普段私たちは木を消費する一方で、そのぶん植林しているかというと、たったの1本でも植林していない、というのが実態ではないでしょうか。

これは、何を意味するのか?

「ガイアの夜明け」は日本の今を端的に象徴している番組かもしれません。
大量採用の時代がついにやってきた、といいます。
しかし正直なところ、ますます歯車があらぬ方向にかみはじめているのではないか…そんな思いがして背筋が寒くなるのは私だけでしょうか。

ヴァーチャルな仕事をする人がますます増え、ヴァーチャルなお金が回りに回り、いつわりの景気が生み出され…無から生まれる金は、所詮ヴァーチャルでしかない。
経済というのは、何のためにあるのでしょう?
いや、そもそも経済とは何なのか?この地球上で絶対的なものなのか?
そもそも、ギリシャ語のoikonomia=家(oiko)の経営(nomia)が、現在の経済という意味になりました。
ecologyのecoも、本来このoiko=家、から来ています。
ecologyを壊してゆくeconomyとは、真実なのでしょうか?

マスメディアは強力な情報操作手段だと私は思っています。
多少なりとも、私もテレビ番組制作に関わっていた経験があります。
言えるのは、「所詮番組も人間がつくったものにすぎない」ということです。
何も、だからテレビが悪いというのではない。
ただ、視聴者はゼッタイつくられた情報を鵜呑みにしてはいけない。
鵜呑みにしている人はいないと思います(思いたい)が、情報なんて所詮は細切れ肉なのです。それを一口大なりハンバーグ大にこねて、なんとか格好をつける。
だから、発信される情報を素直に受けることほど危険なことはありません。細切れのもとが何なのか、それは撮影現場に立ち会った人にしかわからないのですから。
自分の目で見た本人であっても、わかったかどうかもわからない世の中。そう考えるとやはり五感を研ぎすますことが肝要だと思います。

日本の若者が、ヴァーチャルな仕事に就くばかりでなく、地に足ついた仕事を一人でも多く選んでくれることを祈ります。
食物自給率30%を切る一方で、1日に3000万人分の食品を廃棄している日本の将来は、今すぐ考えてすこしでも早く行動を起こさなければ、いずれは大打撃がやってくることでしょう。
(すでに人間そのものが壊れてきているのですからあとは時間の問題かもしれません。)

物事は、目に見えてきてからでは手遅れであることも往々にしてあります。

果たして我々は、一体どの地点に居るのでしょうか・・・?

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