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2006年5月11日 (木)

私の大好きなイタリア人写真家

個人的に大好きだった(今もですが)写真集。
その写真家の名はマルコ・アネッリMarco Anelli。
まだまだ若い(って私から見れば)、1968年生まれのローマっ子(かっこいいんだこれが!写真で見る限り)。
ローマでばったり出会ってみたかったなあ〜。

それはさておき…ローマでは2冊、モノクロ写真集を買い求めたのですが(というか一冊は間違えて別の人のを…)、このマルコ君の"L'Ombra e la Luce nella Basilica di San Pietro(「サン・ピエトロのバジリカの中の影と光」:直訳ですみません)"は、あの威容を誇るごてごてのバロックの権化カトリック総本山から、ものの見事に色彩という惑わしを取り払い、芸術家たちの類い稀なる精神のエッセンスを切り取ってくれた、素晴らしい写真が勢揃い。

http://www.marcoanelli.com/omb_tot.html

彼の写真を見れば「自分は物をちゃんと見ているんだろうか…」と首をかしげたくなることうけあいです。
ローマのサン・ピエトロ大聖堂に入ったことがある人ならなおのこと。
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ドーム(クーポラ)に差し込む幾筋もの光の束。
彫刻であるはずの天使や聖人が、生身のように訴えかける目を向け、あるいは体を、顔をねじ曲げ姿を現す。
ベルニーニの天蓋の柱は螺旋を描いて、植物の蔓のように天へと激しく突き上がっていく。

すべてが、モノクロというトーンに抑えられながらも、信じ難いほどに命の息吹をほとばしらせているのです。
まさに、バロックここにあれり。圧倒的な存在感。
人を思わず宗教的な(敬虔な)気持ちにさせてしまうような静寂もまた、この写真集の重要なトーンでもあります。

それにしても、モノクロとはこんなにもグラデーションを感じさせるものなのでしょうか。
ただただ美しい。

購入したのはもう何年も前の話。
マルコ君の活動にはその後特に注目している訳でもありませんでしたが、私が完全帰国する数日前のこと。
ヨーロッパにいるうちに、と、奮発してクラウディオ・アッバードのブルックナーをローマのアウディトリウムAuditoriumへ聴きにいきました。
癌を克服したアッバードとその仲間たちの熱演にすっかり圧倒され、興奮さめやらずのまま会場からホワイエへと出ると、壁一面に一流演奏家たちの写真が貼ってあることに気付きました。
「いい写真だなあ〜」と思って見ていたら…なんと、これはマルコ君撮影ではないですか!!!!!何十枚も!!!これにはびっくり!!!

勝手に、何か運命を感じている私なのでありました。
何とか、日本での写真展を私が実現させる方法はないものか…と幾分本気で考えています。

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