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2007年9月10日 (月)

黒澤映画リメイクのテレビドラマ「生きる」

昨夜放映された松本幸四郎さん主演の「生きる」。

普段テレビドラマは全くと言っていいほど見ないのですが、あまりに父が「秦野市役所がロケ地だぞ!」と騒ぐので、つい見てしまいました(笑)
(結局最後まで見たのは私だけ〜・・・言い出しっぺは30分で行方不明^^;)

ほんとに出てました市役所が!
しかも「桜市役所」という名で(笑)
はためく市の旗も桜の花びらを2枚あしらったもの。
実際、市役所前の川沿いは桜の名所なのでそう命名されたんでしょうか?
はどうかはともかく・・・

黒澤監督のオリジナルは迂闊ながら見ていません。
でも、映画とドラマでは制作にかける時間その他を考えても、比較することにそもそも無理があるように思うので、見ていたとしてもあえて言及はしたくないような気もします。
幸四郎さんご自身も謙虚な気持ちで演技に望まれたようですが、さりげない顔の表情の変化と枯れた歌声は好演でした。
ユースケ・サンタマリアさんの自然な演技も好きでした。

ストーリーはシンプル。
30年間、市役所で屍のように毎日を過ごしてきた(若い女性職員には「ミイラ」とあだ名される)市民課の課長さんが、末期の膵臓がんだと宣告されて残り少ない命と向き合い真に「生きる」ことを始める・・・というもの。

コマーシャルがあまりに多くて辟易してしまいましたが、結局最後まで見てしまったのは「もしも自分が余命を宣告されたらどうするだろう」と思いながら主人公を追っていったからなのでしょうか。
言ってみれば、よくある筋立てではあります。
でも、ドラマには普段忘れていた大切な事を喚起させるシーンがときに現れます。

「あれだけひどいこと言われてよく平気でいられますね!」との言葉に、主人公は
「人を恨んでなんかいられない。私にはもうそんな余裕はないのだ」
と(※そのままの台詞じゃないかもしれませんがご了承を)答えます。

人を恨んでいる時間がない。
この言葉で一気に涙腺が壊れました・・・(苦笑)

恨みや嫉妬といった、他人に対する負の感情。
私自身、そんな感情を抱いたままこの世を去ることだけはしたくないなあ、そう思いながら日々を過ごしている部分があります。
それでもちょっとした拍子にそんな感情が表れる時、自分の心の狭さと暇さ加減に呆れると同時に悲しくなる。
自らの命に尊さを見出すならば、おそらく最も必要とされないのはこのような感情なのかもしれません。

恨みの感情を抱く余裕がないー
否定形の中には、「自分にとって大切なことを最優先に時間を慈しもう」という言葉が表れています。

主人公は、心の底から市役所のベランダから見た夕焼けに感動し、思わず「奇麗だなあ・・・」とひとりごちます。
かと思うとハッとして、「でも夕日を眺めてる時間は私には無い」と、慌てて階段を駆け下りていきます。

大切な人に伝えておきたい事、日々の暮らしの中で自分ができること・・・
生かされてきた命はそれだけで尊いものです。我々の命はいくつもの命の犠牲のうえに成り立っているのですから。
周囲のお陰で生かされてきた命を、どのような形で周囲にお返ししていくのか。
時間がない、時間がないと言う現代人は、逆に立ち止まって本当に必要なものが何なのか、時折ゆっくり考える事が必要なのかもしれません。

主人公のように、夕日を楽しむ時間を惜しむ事はおそらく私にはできません。
でも、いつも「何がいったい大切なのか」は考え続けながら過ごし月日を重ねていきたい・・・そう、思います。


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