H24年大相撲三月場所(大阪場所)まとめ:横綱&大関星取表と感想など
これまで星取表を記録することはなかったのですが。
今場所はここ数年で一番内容と番付の兼ね合いが面白かったので、今後のことも考え、番付を含めてメモしておくことにしました。
せめて東西横綱が誕生するまで今後は記録していきたいと思っているのですが^^;
大相撲観戦歴の浅い私が偉そうに批評できる立場などではありませんが、一ファンとしての自分の見方の歴史も刻んでいくつもりで^^
というわけで、平成二十四年三月場所。
角界の存亡危機ともいえる事件が多発したために昨年本場所が中止となった大阪での、2年ぶりの開催でした。
当初は
①把瑠都の綱取り ②白鵬、貴乃花に並ぶ22回目の優勝なるか?
が話題だった春場所も、把瑠都が敗れ、白鵬にまで土が付き、一挙に鶴竜が躍り出て大関とりか?白鵬と優勝争いか?という話題にシフト。
しかし横綱が2敗したことで、3人目の優勝候補として急浮上したのが日馬富士。ところがこの大関も、急浮上の翌日に黒星を喫してしまいました。
結局この場所を盛り上げたのは鶴竜であり、最後に一番美味しいところをかっさらって(笑)いったのが豪栄道でした。
そんな中でも賜杯を手にしたのはやはり横綱。どんなに波乱があろうが最後にまとめたのが横綱・白鵬でした。
横綱という地位がいかに難しい、困難な高みであるかをあらためて見せつけられたのが、今年の春場所だった、そういえるのかもしれません。
そして、勝ち星と内容は必ずしも比例するものではない、ということも、たくさん見届けることになった三月でした。
では番付順に星取表とコメントを。本当は十両も・・・と思いましたが、そこまではやりきれないので割愛して幕内のみです。とりあえず今回は大関まで。
ただ、今場所が面白かったのは、幕内のみならず、十両も幕下も面白かったことにあるのです><
非常に個性的な力士が活躍しつつあり、今後の相撲界を背負って立つと思われる人材がどんどん育っていることを目の当たりにすることが多い15日間でした^^
東横綱・白鵬
○○○○○○○○●○○○●○○ 13勝2敗
歴史上、中日での勝ち越し記録を今場所で更新した白鵬だったが、中日の翌日(9日目)に鶴竜に敗れる。
結局、本割で白鵬を制したのは先場所(初場所)に続きようやく二度目の勝利をもぎ取った鶴竜と、ここ一年横綱にとっては難敵となりつつある稀勢の里の二人でした。
白鵬のここ数場所の星取表をタテに並べてみるコーナーが番組中にもありました。初日から連勝し続けて終盤に崩れるのが最近のパターンとはいえ、初黒星を喫する日が場所を追うごとに前倒しになってきているのです。そしてついに今場所は9日目に初黒星。記録を塗り替えた翌日。
もちろん星のみで判断できることではないし、やっと白鵬にいくらかでも対抗できる力士たちが台頭しつつある、ということでもあります。
後半あたりから古傷が痛みだしたという白鵬。途中から左足首にテーピングが見られました。実際、いつからか下半身にいつものような力強さがないように見受けられた横綱。優勝決定戦で一気に鶴竜を寄り切れなかったのも、足首が原因だったのかもしれません・・・わかりませんが(鶴竜も相当な気迫があったので)。
力士にはケガがつきものとはいえ、やはり横綱は強くあってほしい。来場所には横綱のさらなる本気、が見られるかもしれません。
強い相手がいてこそ、さらに進化する横綱だと思っています。
横審(鶴田委員長)のコメント「ピークは過ぎた」は、あまりにここ一年の一人横綱の精神的・肉体的負担への配慮を欠いた発言だと感じます。角界がこの世から消える可能性もあった2011年を考えれば、それをも経験した白鵬は、ある意味年齢的にもこれからが勝負だと信じています。苦難を乗り越えた横綱だからこそ、大記録を打ち立てる伸び代がまだまだあるのです。(それでも横綱と互角に渡り合える力士がどんどん出てきてほしいと思うのも事実です。それをも制する横綱が見たいのであります。)
東大関・把瑠都
○○○●○○○○○○●●○●● 10勝5敗
場所前「序盤の特に三日間が大事」と言ってきた把瑠都。文字通り三日間は危なげもなく白星で乗り切りましたが、いよいよ頭角を表してきた4日目の鶴竜に場所初の黒星を喫してしまいました。
しかしその翌日からは、ここ数場所のようなバタバタ相撲もなく落ち着いて白星を重ねていったので、周囲の期待も高まる一方。
ところが終盤戦。11日目に琴欧洲に敗れて2敗、翌12日目に琴奨菊に敗れ3敗となった時点で綱取りは絶望的に。終盤は結局、日馬富士戦のみ白星。千秋楽の横綱戦も立ち合いはよかったものの、スピードで横綱が上回りました。
10日目から体がガチガチで動かなかったらしい把瑠都。昼寝も悪夢を見てしまいそうで寝ずに過ごしていたとのことですが、結局は出稽古なしで過ごしてきた場所前の取り組み方が、綱とりを目指す人間としては不十分だったのかもしれません。稽古が「やれる限りのことはやった」というものであったのなら、もう少し気持ちを楽に持てたのではないかな、と思います。とはいえ、そんな簡単なことではないのでしょうが・・・。
ちなみに10日目には横審の鶴田委員長が枡席で目を光らせておられたらしいです。これも把瑠都の緊張を増幅させたのか?
「自分は白鵬関のような横綱にはなれない」とも漏らしていたという把瑠都。
気持ちを強くするためには、これ以上はない、というぐらいの稽古内容の充実も図りつつ、来場所もう一度頑張ってほしい。
体格的にも、センスも恵まれているはずの把瑠都。自分の課題を克服していく強さを見せてくれることを期待。でも、白鵬と同じタイプの横綱なんて誰も期待していないと思います(笑)生来の天真爛漫さも武器にして、うまく活かしてほしいかな?本人は小さいときから「自信が無い」人間だった、と言っているようですが・・・一皮剥けるチャンスは大相撲の中にあることでしょう^^
西大関・日馬富士
○○○○●○●○○○○○●●○ 11勝4敗
年末の手術から3か月経過し、体調的にはおそらく大関昇進後最も心配ごとなく臨めた今場所だったのでは?
しかし5日目の嘉風戦では初めて張り差しを狙い墓穴を掘り、大関陣の中唯一連勝していた記録もストップ。7日目には鶴竜に敗れ2敗、さらに13日目に把瑠都戦で完敗、3敗に後退。しかし同じ13日目の結びで横綱が2敗となったことで、日馬富士も優勝戦線に躍り出ました。ところが14日目の白鵬との直接対決で4敗目、優勝争いから脱落。
幕内でも最軽量力士(※隆の山を除く)でありながら大関を張っていられるのは、やはりスピードと足腰のよさがあるからこそ。そして気持ちが強いこと。でもその気持ちがいきすぎることも^^;
ちょっと最近(最近に限らないのかもしれませんが基本的にウラ情報をチェックしないのでよくわからない)、稽古場での振る舞いに関する話が気になります。相手をわざと怪我させるような稽古を(あるいはそれに近いことを)することがあるとのこと。
もともと「安馬」の相撲を見て相撲が好きになった私としては、ちょっと最近の土俵上の負けん気の強さも気になる大関であります・・・結婚もして子供も生まれたのだし、もうちょっと大人になってもいいんじゃないかなあ~なんて^^;勝負事がからむと関係ないのかしら。
でも、稽古場での激しさが横暴な激しさとならないよう祈っています。それがある限りは綱取りも難しそうな気がします・・・(朝青龍と言う稀有な人はいましたが・・・結局道半ばで行く手を阻まれたことを考えれば尚更)。
とりあえずここ数場所、特に鶴竜には敵対心剥きだしという気がする日馬富士なので、大関6人時代を迎えることで来場所は一層気合いを入れてきそうな予感がします。初優勝が五月場所だったことも考えても?(笑)来場所の内容に期待。
東大関・稀勢の里
●●○○●○○○●○●○○○● 9勝6敗
初日から二連敗でかなり心配になった大関二場所目の稀勢の里。終わってみれば会心の相撲は記憶する限り、鶴竜戦と白鵬戦ぐらいか?
立ち合いでしっかり腰を下ろしていない、割っていないのがすごく気になりました。腰が高くてスリ足が満足にできないまま場所を終えてしまった感があります。
何がどうしてそうなったのかはわかりませんが・・・本人が一番よくわかっていると思うのでこれ以上は何も言いません。あの驚異のおっつけが効くように、腰高の完全克服を期待。
磨きに磨いたらとんでもない力士になると思うので・・・来場所は大関とりの場所のような、安定感のある相撲を楽しみにしていましょう^^
西大関・琴欧洲
○○●○○○●●○●○●○●● 8勝7敗
やはりこの人の上手は強い、と思わせる勝負が何番かありました。でも相変わらず、レスリングの体勢が体に染みついているせいなのかどうか、「なぜそこで小さくなる?」という一番もいくつか・・・
そういう意味では格闘技系の経験が相撲界に入門するまで全くなかった鶴竜は、急がば回れで結局抜きんでた存在になりつつある、という気がします。
琴欧洲は変な癖が抜けない限り、厳しいのでは・・・「この人苦手」→「相撲が小さくなる」→黒星、のパターンさえなくなれば、もっと星が伸びてくるはず><
せっかく恵まれた体があるのに。みんなそれぞれの体に合った相撲があるから面白いのですが、スピード出世してしまったが故の厳しさがあると思われる琴欧洲には、これからでも出来ることがたくさんあるはずです。このままでは大関の地位も危ういかも・・・。がんばって一皮むけてくれ~!
西大関・琴奨菊
○○●○○○●○○●●○●●○ 9勝6敗
なんと7日目まで星の並びが琴欧洲と同じ!(驚愕・チーム佐渡ヶ嶽w)
それはどうでもいいことでしょうが、後半に入って黒星4つ目を喫した時「大丈夫だろうか今場所も?」と正直不安になりました。
そもそも番付が「東が無くて西琴奨菊」と、東がひとつ空いた状態だったのを見た時点で「うわあ・・・」と思ったのではあります。その中でも阿覧に対する黒星は意外でした。というか、阿覧が珍しく正攻法で力強かったともいえますが^^;あとの黒星は相撲巧者相手ばかり(安美錦・豊ノ島・日馬富士・白鵬・鶴竜)。技能派力士の技を封じ込めることが琴奨菊の課題?
技能相撲の技を封じ込めるにはいかに脇を締められるか?がポイント?
今場所はスキを見せる場面が多かったのかも・・・。がんばれチーム佐渡ヶ嶽!
では続きはまた・・・(笑)
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