貴乃花光司「生きざま」
共同通信社の「平成25年版 大相撲力士名鑑」を買うつもりで書店に入り。
スポーツコーナーに行ってみると・・・見つからん・・・・・・・・!!!
ハルちゃん@日馬富士の錦絵が表紙だというだけで食指が動く自分に神様も愛想がつきたか・・・と思い、平積みになっていた貴乃花親方の自伝を手に取ってみました。
ぱらぱらページをめくっていて初めに目に飛び込んできたのが「私の取組を見るとき、長男はテレビの前に正座して見るのだという」というくだり。
そしてパラパラ、パラパラ・・・めくっているうちに、気付いたら小脇に抱えてました
で、大相撲力士名鑑は諦めてレジに向かおうとする前、今一度さっとコーナーを見渡してみたら。
あった大相撲力士名鑑がっ
どうしてこういうことが起きるんでしょうか・・・(この本についてはまたあらためて記事に・・・って大したことは書きませんw)
2冊、結局買いました。
そして、昨日は友人とマチネで「レ・ミゼラブル」を観て、涙腺崩壊してたんですが・・・
帰りの電車で「生きざま」を読み始めたら、「レ・ミゼラブル」どころではない涙腺の壊れよう。
とはいえ、電車の中で涙を流すわけにもいかないので、こらえまくって多分眉間にしわ寄せ状態が続きまくっていたと思われます。
昨晩読み終えるつもりが帰宅したら突如緊急仕事が入ったので、それを納品して結局今朝読み終えたのですが・・・。
ひとことでは片づけられない。
現役時代の貴乃花を知らないし、親方業になった現在も、お姿は拝見しても、基本的には中継の解説や理事として奔走しておられる記事程度でしか「貴乃花」を知らない私です。
その分、ほぼまっさらな状態で読みに入ったので、衝撃が大きかったのでしょうか。
読んでどう感じるかは千差万別だと思いますが、私は「初代貴ノ花の分け身」としての貴乃花の40年間の重みをずっしりと感じました。さらりとした文章ながら、内容は深い。行を追うごとにズシンズシンとくる・・・。
好角家に限らず、心弱き日本人にはぜひとも読んでほしい一冊です。
現役の力士の皆さんも、読んでるのかなあ・・・?
個人的には、両横綱には絶対に読んでいただきたい。これからを担う若手の皆さんにも。
貴乃花親方は、人間一人一人の存在の重さを知り、歴史の重さを知り、実践していくことがすべてだと知っている。
相撲に関わるきっかけは千差万別。貴乃花のように角界に関わっていったケースは稀有といえるでしょうし、その生い立ちや境遇という面で培われたストイックさは誰もが持てるものでもない。それでも、心の琴線に触れる一行は誰にでもあるはず。
私はありまくりで・・・読後はしばらく茫然としてしまいました。
昨日、BS朝日で貴乃花親方のこの本の出版に際してのインタビューをやっていたので、録画を観たんですが。
こう言っては申し訳ないけど、インタビュアーが薄っぺらいんです・・・
(最近、インタビュアーで感心したのは山本晋也監督ぐらいかも。阿川佐和子さんももちろん大好きですが・・・最近、番組見てないな~)
今晩も、TBSの情報番組(たけし&安住アナ)でどうやらインタビューがあるようですが。
メディアを通じると、浅はかになってしまうのが気がかりなのです。そうはなりませんよう。
少なくともメディアへの露出もないと、底辺が広がっていかないし・・・難しいものですね。
今のこの時期に出版してくださった貴乃花親方、ごっちゃんです。
自分にとってのクリスマスプレゼントとなりました。
しかし・・・
この本を読んでいてふと目を上げたら、電車の中の殿方が皆陽炎のように見えてきてしまって
女子も口を半開きか股を開いてるか、みんな生きる屍のような日本人の今の姿を双葉山が見たら・・・どんな顔をするんだろうなあ・・・。
って、最後はオバハンの独り言になってしまいました
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コメント
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お久しぶりです!
「いつも二人で」でコメントさせていただいて以来です。
あれから色々あって、母の介護、死を体験しました。
で、久しぶりにここに来たら・・・なんと!大相撲!!!
貴乃花関ではありませんか!
わたくし、お父様の貴乃花、いや御祖父様の若の花時代から相撲を見て育ちました(笑)
貴乃花は代々受け継ぐ相撲の素質、体格に甘んじる事なく、本当に相撲道をただひたすらに精進惜しまぬ類い稀なストイック力士でした。
もちろん容姿もずば抜けていたので人気は凄かったけど、横綱になってから特に感じたのは「美しい勝ち方」です。
相手に打撃を与えぬ土俵からの出し方☆
彼は子供相撲の頃から優しくて弱い相手に力一杯投げたりしない子供だったので、お父さんに嗜められてるビデオを見た事があります。
彼を誤解したり薄っぺらい扱いをするマスコミはダメだ〜
まあ相撲は彼の功績を大切にすればいつまでも続くでしょう。
投稿: みー | 2012年12月25日 (火) 20:59
みーさん、どうも御無沙汰しております!
このような拙いブログにまたもお越しくださりコメントまでいただき、感謝・感謝です(。>0<。)
みーさん、その後大変だったのですね・・・。
お母様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
実は最近、ほぼ大相撲ブログとなってしまいまして
特に今年は近年にない盛り上がりで新横綱まで誕生するし、大相撲が私の中でほとんど人生の一部となっております。
初代若ノ花の時代からご覧になられてるのですか!ああ、うらやましい・・・
私は幼少のころ、時々初代貴ノ花をテレビで見て子供心に「すごいなあ」と魅入った瞬間が何度かあったような記憶がある程度で・・・横綱貴乃花の時代は音楽ばかりやっていて、全く大相撲からはかけ離れた生活をしてました。
趣味との出会いもいつどうなるのか、わからないものですね。
美しい勝ち方。
今の角界に欠けているものですね。完全に欠けているわけではないけれど、「相撲道」の部分が抜けおちつつあるのかもしれません。最も大切な部分が。
昨日、徳光和夫の「トクセンお宝映像」で柏戸・大鵬時代の相撲を観ていても、それをものすごく強く感じました。内なる気迫はあっても、負けた相手に対する敬意がどの取組も美しかった・・・。もちろんダメ押しもありませんし。
今は九重親方(横綱千代の富士)の「綱の力」を読み始めました。
特に親方は「外国人力士が多くなったためだけではなく、力士全体の相撲道に対する意識の低下が原因」と、まず「相撲道を見つめ直す」ことが急務だと前書きで強調しています。
貴乃花親方・九重親方のような大横綱の存在は、角界の宝。
その精神が消えない限り、角界は存続すると信じています。
投稿: 蒔右絵門 | 2012年12月25日 (火) 22:12