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2013年2月 5日 (火)

木村正直さんのお通夜

増上寺に行ってきました。

三役行司、木村正直さんのお通夜でした。
絶対に正直さんなら土俵に再び戻ってくれると信じて待っていただけに、訃報を目にした時は自分でも信じられないほどショックを受けました。

 

ついさっきお別れしてきたとは言え…何か、まだつっかえている感じが抜けきらないというのが正直なところです。

御成門から行きましたが、右側に東京タワーを見ながら歩いていくと、古い門の前に正直さんの本名を書いた立て看板がありました。
しばらく行くと、一門の若い衆が数名揃って紺の着物を着て誘導していました。そばを通りすぎ、斎場敷地へと入っていきました。

斎場の広い受付ホールは間口も広く、ドアもない、ビル駐車場のような入口。
その両側を、若い衆、一門の親方衆などがばらばら並んで参列者を迎えていて、ちょっとビビりました。

一般の人間が来てもいいところだったんだろうか…とビクビクしつつ、浅香山親方(汗)のすぐそばで受付票を記入してから受付に進み、あまり気を遣われてもとお線香をあげられる程度のお香典(香典返しは辞退と明記)をお渡しし、クロークにコート等を預けて斎場に入りました。

受付ホールでは上背のあるテンホーさまの姿が目立っていましたが…
斎場では向かって右側に行司さんたちが揃って座っており、そのすぐ後ろの一般席に座った私。
堅治郎さんの後ろ姿が真っ先に目に入りました(目と鼻の先)。そしてもちろん、庄之助さんや庄太郎さん、元基さんの姿も。既に引退された元立行司・庄之助さんも一人、二人と…

ご遺影は空色の正直さんらしい装束に、こちらに向けて軍配を水平に高々と構えながら真っ直ぐ前を見据えている姿。

そのご遺影の両側には大きなカトレアをアクセントに白い菊(だと思うのですが)をたくさんあしらったアレンジが、正面の広い壁いっぱいに飾られていました。
お花にはご遺族をはじめ、部屋の朝日山親方、庄之助さん、伊之助さん、両横綱、行司会一同、力士会一同、呼出一同、二所ノ関一門、伊勢ヶ濱一門…秀男さんの名も。

カトレアは正直さんに合うなあ、とぼんやり考えながら前を見てたら、涙が滲んできました。
式が始まる前に流れていたバッハの「G線上のアリア」・・・なおさら悲しくなりました。

向かって左側には北の湖理事長をはじめとした理事会親方衆と二所ノ関・伊勢ヶ濱一門の関取衆が座っていました。お通夜が始まる直前に日馬富士関も到着。
稀勢の里関、鶴竜関の姿もありました(佐渡ヶ嶽部屋の大関二人は見かけなかったような)。

さすがに、普段ならテンションが上がって仕方ないようなシチュエーションでも、今回ばかりはほとんど真っ直ぐ前を向いてる自分でありました…

左側にいた皆さんも、お焼香で立ち上がった時に初めて気付いた人がほとんど。
お焼香をあげる前にご遺族に一礼する北の湖理事長の存在感が圧倒的でした。

日馬富士関と稀勢の里関が二人並んでお焼香をあげていたのですが、白鵬関の姿はありませんでした。お父様の具合が思わしくなく、急遽横綱はモンゴルに帰国したと聞いていますが…何事もありませんように。

関取たちが立ち上がると、お線香の匂いに加えて鬢付け油の香りも立ち昇り、どちらがどちらなのかわからなくなり・・・。

関係者のお焼香がすみ(お焼香が済んだ人から退場していくのですが、行司さんたちは退場後に再び席に戻っていました)、一般参列者のお焼香の番に。

前に進むと、ご遺族のすぐ後ろに座っていらした寂しそうな面持ちの庄之助さんの大きな瞳が目に飛び込んできて、一礼して一歩進み、ご遺族に一礼してお焼香をあげ心をこめてお祈りしました。

お焼香が済むと左の出口に喪主の奥様、朝日山親方がいらっしゃいました。

「本当に大好きでした」と奥さまにお声をかけ、やはり眉根をひそめて沈痛な面持ちの朝日山親方にも声にならない声で(口を動かすことしかできなかった…)残念ですと頭を下げ、誘導されるままに食事をする広間に通され。
ウーロン茶とお寿司、お野菜の炊き合わせに少しだけ口をつけて早々に退出しました。

クロークのある受付ホールに再び出ると、お通夜が始まる前にはおそらく上映していなかったと思われる、正直さんが裁いた取組をまとめた映像が流れていました。
映像の前には行司さんたち(だったのかな?床山さんたち?どちらも?)がたくさんいらしたので、隙間からちょっとだけ映像を見ていたら…
昨年の九月場所で物言いがついた隠岐の海vs日馬富士戦で必死に体を屈めて体の落ち方を確かめてから軍配を上げる正直さんがいました。
ご遺影と同じ、空色の装束。動く、叫ぶ正直さん。

正直さん、力士と同じようにいつも戦っている姿と誰よりも大きな声が印象的でしたが…
ぎりぎりまでご自分の体と闘い抜いた姿には、あらためて感じ入るばかりでした。

ずっと映像を眺めているわけにもいかないので、名残惜しくはありましたがすぐそばのクロークでコートと手提げを受け取り、増上寺を後にしました。

信号待ちをしていたら、いつの間にかすぐ右隣に鏡山親方が…!
びっこを引きながら歩いていく親方とほとんど同じ歩調で、向かう先は共に御成門駅…。
親方、三田線に乗るの?とびっくり。
しかも駅まで降りる階段は果てしなく深い!
よほど親方に「エレベーターを使いませんか?」と声をかけようと思ったのですが、親方が無事に階段を降りきるのを確認するかのようにすぐ後ろからついていく私(汗)
(後ろじゃもしやの時に何の助けにもなりませんが…前にいても親方が落ちてきたら支えきれないし…って一体私はどうしたかったのか?)

本当は「鏡桜関、勝ち越しおめでとうございます!」とよほど言いたかったのですが、やめておきました…。

親方が無事に階段を降りきったところで親方を追い越し、先に三田線改札を入った次第。

明日の告別式は雪との予報ですが…式が無事に執り行われますようお祈りしています。

正直さん、一番一番渾身の立ち合いでの目配りと裁きを見せてくださり、ありがとうございました。

まだまだ、ずっと見て楽しみたかった…
どうか、土俵をお見守りください。
正直さんが苦しみから解放されたことが、せめてもの救いです。

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コメント

お通夜に参列されたのですね。

今読ませていただいてまた涙が出てきました。

九州場所はどんなにかしんどい思いをされていただろうと推察するにあまりあります。 

返す返すも残念ですね。

ろーるさん、なんだか今週のことだったという実感が湧きません。
でも、お線香や鬢付け油の香りとともに深く刻みつけられる思い出となりそうです・・・。

九州場所はどんなにかお辛かったかと・・・土俵をつとめることよりも土俵を去るときのほうが辛かったのかもしれませんね。無念です。

映画の「渾身」で正直さんの勇姿が映し出されたこと(しかも正直さんご本人が選んだ取組ベスト3のひとつ)は、ある意味すごいことだとあらためて思いました。
素晴らしい映画がある限り、正直さんも生き続ける・・・なんだか救われました。

お邪魔します。

正直さんのお通夜のご参列されたんですね。

お通夜の様子、正直さんの土俵に立たれていたお姿と重ねながら、

読みました。


とても九州からは行くこともできませんでしたから、

みしゅらんさんの記事で最後のお別れをさせてもらった気がしました。

ありがとうございます。

行司さん、こんにちは。
行司さんのブログも読ませていただいていました。
ずっと行司さんと美鬼。さんのことが気にかかっていたのですが・・・

さすがに写真を撮る気にはなれなかったので、足を運べなかった方に少しでも様子がわかれば・・・と思い、記事にしました。

きっと湿っぽいことはお好きではない&今でも大相撲が大好きな正直さんですから、きっとこれからも土俵のすぐ近くであの青色装束をまといながら軍配を握り続けて声を出されることと思います。

大阪場所で正直さんの中入り特集を組んでもらえるかな・・・と、期待しています。

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