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2014年12月 1日 (月)

フジテレビ「ザ・ノンフィクション」”そう言えば朝青龍”

ご本人も早速(笑)

私は録画視聴。2010年に引退した朝青龍の4年後(=いま)を横野レイコさんが追うドキュメンタリー番組「そう言えば朝青龍」。
横野さんのリポート、という時点で安心感を覚えつつ、あらためて朝青龍の魅力をひしひしと感じ、切ない気持ちが最後まで尾を引いた1時間弱。

引退してからしばらく、「夕方5時半頃になるとなぜかイライラする、それがなんなのかなって。」と、本場所での出番の時間が体に染み付いていたことに気づいた話。

今でも相撲を見ると心臓が痛くなる、と笑いながら話す表情によぎる寂しさ。

事業家としての真剣な眼差し。
「人を雇うって大変だね」と、オープン予定の二日前になっても一向に工事が進まないビアホールを目の当たりにして、日本人・朝青龍の厳しさが顔に充満する。

自国の若手レスリング選手の育成に真摯に向き合う姿。
頭もフル回転させていた元横綱だからこそ、若者に伝えることができるスポーツの極意。
リングで選手と一緒に汗を流す姿が、相撲の稽古で見せた姿に重なる。

現役時代には子供に見せることがなかった、父親としての優しい顔。

本場所中に来日しても、観戦には行かずに宿泊先のホテルのテレビで相撲を見ている第68代。

エネルギッシュで情の深い33歳。まだ33歳。
角界を引退後、さまざまなことに打ち込みながらも、本場所中には名古屋、東京、福岡と日本を訪れる胸の内を思う。

番組で見る朝青龍の目に釘付けになった。
事業家の目も、オリンピックに打ち込む目も、大相撲を見る目も、運転しながら前を見据える目も、どの目にも変わることなく宿るもの。
なんてウソのない人なんだろう、と。

何をしていても、「相撲」の二文字が影のように朝青龍に連れ添っているようだった。
「引退」という言葉を口にしてしまったことを悔やむ姿が流れたのは、番組の最初の方。
でも、その悔恨の心が今の朝青龍を突き動かしているような気がしてならない。
気力・体力の衰えを感じて自分から見切りをつけたわけではなく、突然訪れた幕引き。
名古屋場所開催中に琴光喜の店へ顔を出すと、二人が笑顔で画面に並んだ。
その二人の笑顔に、言いようもない切なさがこみ上げた。
「今年の1月に酒をやめてから、もう1滴も飲んでいない」と明かすドルジの言葉の奥には、どれだけの思いが詰まっているのだろう。

「まだ本当にやりたいことが見つかっていない」という把瑠都のその後も登場して嬉しくはあったけれど、自分の心は完全にドルジに持って行かれてしまっていた。

運転中に投げかけられた「相撲界で学んだことは?」との質問に、「努力。正しい道。正しい判断」と、長い沈黙の末に言葉を選びながら慎重に答えたドルジ。

逸ノ城の家族の居場所を求めて600km続く草原をひた走る、元横綱の横顔。地平線。
オフィスに飾っている自分の一番のお気に入りの写真は、ザンバラ髪の幕下時代の全身写真。
まだ上半身も細く、体が出来上がっていない朝青龍の、異様にも見える太ももの立派さに驚く。その姿に、厳しい稽古をくぐり抜けてきている者だけが持つ充実感が垣間見える。そして力強く明るさ宿る、まっすぐな目。

いずれ名を「朝青龍」に改名することを考えているという、驚きの告白。

逸ノ城に期待をかけつつ、第二の「朝青龍」の人生を歩んでいこうと決意する胸の内を見ようとするにつけ、最後の締めである「品格とは何か」の質問がつまりは「朝青龍は朝青龍」という答えを導き出すだけの役目しか果たしていなかったのだ、と思い至る。

高校から日本で学んできたからこそ、角界入りしてもやっていくことができた、と逸ノ城の家族に語る、朝青龍の相撲愛。そんな朝青龍の存在を心強く思う、逸ノ城のご両親。憧れの人の、千秋楽パーティーへの突然の登場に顔がこわばる「未来の横綱」。
彼が角界から突然姿を消してしまったことは必然ではあったとしても、「朝青龍」は今でも角界のヒーローであり続ける。ウソのつけないやんちゃさゆえ道が突然大きく曲がってしまっても、彼の熱く厳しく温かい心がある限り、人は「朝青龍」の姿を追いかけたくなってしまうのだ。突然曲がっても太く一本気な、朝青龍にしか作れない道を。

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