H27年大相撲五月場所十四日目:大混戦の千秋楽がお膳立てされた
こんな千秋楽を迎えることになろうとは…(紫は三役以上)
自分で自分に負けた白鵬を見るのはすごくキツイ、とあらためて感じた14日目。
私は冷徹な鬼のような白鵬が土俵にいないと不安になる。
反面、こういう時のためにも懸賞金を分捕る所作がどういう意味を持つのかも、大横綱が本質的に気付いたのであればいいな…とも思う。
負けて優勝に結びつかなかった時、何度も繰り返してきたあの姿がどんなに無様な姿であるか、裸の王様丸出しであるかを思い知ってほしい。
どんな思いがあろうとも、所作をないがしろにする人を私はいずれにせよ認めない。私自身は。しかも前人未到の記録を塗り替えた人間がすることであればなおのこと。
若者が無邪気に心の内そのままに振る舞うのと、確信犯的に振る舞うのとは、意味合いが全く違う。
白鵬、もう自分で自分を疲れさせるのはやめてくれ。本当に。
自分が絶対王者だと思い込んで振る舞う姿はもう見たくない。
本当の意味で心の呪縛から解放された白鵬が見たいのだ。
(白鵬にはとことん無理難題を突きつけたくなるのだ)
初日黒星と右肘サポーター、再三繰り返される物言いなし(見る側からすれば「子供でもわかる」)が、「流れ」を大切にする大横綱の「流れ」をものの見事に分断し続ける今場所。
千秋楽は正直言ってわかりません。
「終わってみれば白鵬」であっても、2015年夏場所の「白鵬優勝」は、限りなく重たい意味を持つことになるでしょう。白鵬にとっても、角界にとっても。
賜杯を抱くのは誰なのか。誰が優勝戦線に残り続けるのか。
そんな一世一代のこんな日に、私は一体どこでテレビを見るべきなのか、それともラジオを聞くことになるのか未だ暗中模索の状態(悲)(悲)(悲)。
でも私にとって涙が出るほど嬉しかったのは、あの日馬富士が終盤戦にきて二桁乗せられたことでした。菊ちゃん(大関)は負け越しても、即引退にはつながらないのだから。
「一日一番」を地で行く日馬富士を、こんなにも感動しながら見続ける場所はあっただろうか。特に昨日の相撲といったら…
優勝の行方よりも、私は今日の日馬富士を最初から最後までずっと見ていたい。
鶴竜不在の故もあり、二場所続けて図らずもキーマンを務める西の横綱。
軽量であれだけの傷を負いながら、横綱の何たるかを見せ続ける西の横綱。
右肘サポーターの手負い同士で、今日の結びの一番では一体どんな攻防が繰り広げられるのでしょうか。
国技館のみなさん、日馬富士コールだけはやめてください。春場所の大阪のお客さんをお手本にくれぐれもよろしくお願いします。
どちらの横綱にとっても失礼な行為だけは、本当にしないでください。
最高の舞台が用意されますようにと願っています。
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コメント
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白鵬の懸賞ぶん取りは見苦しい。
日馬富士が相撲が終わったあと、右ヒジを押さえるのは、見てるのが辛い。
やっぱり治療に専念してほしい、と思う。
日馬富士には申し訳ないが、白鵬vs照ノ富士の優勝決定戦を見たかった。
時代が変わる瞬間を見ることができたかもしれない。
まあ「名古屋場所に続く」で、楽しみをあとに残してもOKなんですけどね。
投稿: shin2 | 2015年5月25日 (月) 15:46
shin2さん>
何か自分で自分の価値を下げていっているような言動をとる姿には悲壮感さえ漂います…白鵬。
自己愛が強すぎる。
同情する人たちもいますが、私は同情できない。大横綱なんて称号をもらったからって甘えてるんじゃねえ!と心の中ではいつも叱咤していますよ。
30歳なんて、それなりの地位を築いている人間であればあんな姿を見せるものじゃない。そこらへんのプラプラした適当に生きている30歳の男じゃないんです。
白鵬という人間を全面否定するわけではもちろんありません。尊敬する部分はそれこそいっぱいあります。
でもそれ以上に襟を正すべき部分があまりにも大きすぎるし、深刻すぎます。
怪我が癒えたら、滝修行で自分を見つめ直す時間を取ってほしいものです。
いろいろな心の歪(ひず)みが、夏場所の白鵬を形作ったのでしょう。綺麗サッパリ煩悩は洗い流してほしい。なんのために禅と和を尊ぶ日本国にやってきたのだ。
(正直、志高く日本にやってくる外国人のほうが日本どっぷりの日本人より日本を理解する力がある、と私は常々思っているだけに…)
白鵬vs照ノ富士の優勝決定戦は、白鵬が万全な時のほうが私は見たいと思ったので、今場所はこれが最高のシナリオだった、と思っています。
照ノ富士には、次回大関としてもっと勝ち星数を伸ばした自力優勝を望みます。
同部屋の日馬富士が春場所に続いてキーマンとなり、ついにあの動きを見せたからこそ、二度とない思い出の夏場所になったのだとも思いますし。
日馬富士は伊勢ヶ濱部屋のブログの最後のコメントを見ましたが、治療のことは一切書いていませんでした。
もう、おそらくこのまま突っ走っていく覚悟でいるのでしょう。
肘を人が見ている前でぐるぐるするのは、よほどの痛みがあるからこそなのでしょうね…私も見ていて辛いです。普通なら相撲はとれない体なのではと…。
でも、本人の覚悟を汲んでこれからも陰ながら応援していくのみですね…
3度目のオオトリ合宿を経た照ノ富士の名古屋場所、そして照ノ富士大関昇進で奮起した若手たちが悔しさで群雄割拠するであろう名古屋場所が本当に楽しみです!
投稿: 蒔右絵門 | 2015年5月26日 (火) 15:42