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2015年11月26日 (木)

日馬富士関7回目の優勝おめでとうございます

大団円(拍子抜けの?)から早くも4日経過で新十両会見も終わり、大変遅くなってしまいましたが・・・(肝心の最後の三日間も記事を書けず・・いやツイッターでは呟いていましたが(^_^;))。

第70代横綱日馬富士公平関、2年ぶり7回目の幕内最高優勝おめでとうございます!

一年納めの場所は、何があろうと必ず協会挨拶・日馬富士の横綱土俵入り・17時半以降の取組だけはリアルタイム観戦を死守しました。
(不思議なもので、外出仕事が初日の予定だったのも日付が前倒しになり、奇跡的に見られることになったのだった)

なぜかいつもより横綱の土俵入りを、テレビでもしっかり捉えられる場所で、温かい眼差しで見ていた聡ノ富士さん。
横綱の取組でも、毎日伊勢ノ花さんがテレビに映りこむ花道で、土俵を見つめ続ける様子が見えました。
その後、私は横綱ばかり見ていたので全く気づいていませんでしたが、今場所日馬富士の取組の時に寄り添っていた呼出しさんたちは、照矢さんと富士夫さんの二人だけだったようです。

思えば、安美錦が横綱土俵入りの太刀持ちを勤めず誉富士が担当したのも、安美錦の膝だけが理由ではなかったのかもしれません。

そして土俵では、日馬富士が優勝争いを占う白鵬との直接対決で、13日目についに心技体一致の魂と執念の速攻相撲を見せ、自ら白鵬を引き摺り下ろす。
14日目には照ノ富士が膝の怪我にも負けず、長い長い相撲の末白鵬を下し、これで日馬富士は単独トップの14勝1敗に。

千秋楽、幕内後半戦の審判部長は師匠・伊勢ヶ濱親方。
まず優勝候補の(先場所まで十両だったとは考えられない活躍をした)平幕2敗・松鳳山と安美錦との対決で松鳳山はそ首落としを食らい(そして安美錦はあの膝で勝ち越し)、3敗目となり脱落。
これより三役の結び前の一番、日馬富士は因縁の稀勢の里戦。
普段は脇甘の相手に(ごめんなさいファンの皆さん)、右脇下を立合いから許してしまった横綱、完全に稀勢の里の左で腕を返され土俵から浮き上がってしまい、もうなすすべもない。
痛恨の2敗目を喫し、迎えた千秋楽結びの一番。
白鵬が勝てば優勝決定戦、負ければ日馬富士優勝。
これで俄然発奮するはずの白鵬が、鶴竜が横綱として今年最後の意地を見せ、唯一の13勝2敗となった日馬富士が優勝。
支度部屋で優勝決定戦を待っていた第70代も、最近見たこともないほど眉毛をハの字にしながら「優勝、俺でいいんだよね?」な、不思議な結末に。

いや、でも不思議なんかじゃない。

伊勢ヶ濱部屋が総力を挙げて部屋頭を守り抜いた、決死の平成27年大相撲九州場所でした。
まさにチームで、部屋で勝ち取った天皇賜杯。
それを可能にしたのも、どんなに満身創痍であっても、2年間攻撃され続けても、常に前を向いて努力を怠らなかった力士(ちからのもののふ)を皆が間近で見ていたからこそでもある。
今や相撲部屋も細かく刻まれ、「一門で」「部屋で」賜杯を争うかつての構造が消えてしまったも同然のような中、なぜ大相撲には相撲部屋があり、個人別対抗試合ではないのか?の本髄を、今年は五月場所に続いて思い出させてくれた伊勢ヶ濱部屋。

まさに進退を懸けた場所で、土俵上でも土俵下でも、皆がこの横綱を見守り続けた。
そして何よりも優勝インタビューが、その全てを物語っていた。
(インタビュー全文:「大相撲取組内容」より)

この場所のことは一生忘れません。忘れられません。
デレデレの顔で愛弟子に優勝旗を自ら初めて手渡した師匠の姿も(表彰状を渡し忘れそうにもなったことを・・・さすがに「優勝者なんてどうでもよかった」臭をぷんぷんさせていた北の富士さんも、この時ばかりは昔のことを思い出したコメント)。

毎日、覚悟を決めた心の相撲で、気持ちが揺さぶられました。
「誰よりも気持ちが強い」「誰よりも勝負へ懸ける執念がすごい」
嘉風と白鵬が今場所言っていたこと。
横綱昇進後、体がやっと横綱の気持ちについてきてくれた。

天国のお父様も、ずっとずっと横綱のことを見守り続けていらしたことでしょう。
生前は「安馬」の四股名しか知らなかったお父様。
末っ子の息子さんは素晴らしい生き方とはなんなのか、を土俵で示し続けてくださっています。
そして貴方を今でも心から愛し続けています。
お父様への愛が、息子さんの勇気を奮い立たせた今場所でした。

来年も厳しい土俵が待っているであろうことは、変わりはないでしょう。
でも、もっともっと日馬富士にしかとれない日馬富士だけの驚きの相撲が見られることを、これからも楽しみにしています。

12月2日には、そんな横綱の想いを綴ったKUNIの3rdシングルが発売となります。

戸外に佇む横綱が登場する別バージョンはこちら

関連記事:

人間として大切なことを示し続けてくれる横綱には、感謝の気持ちでいっぱいです。

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