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2015年12月27日 (日)

「Two World」日馬富士&Zaya展に行ってきました

まずはお恥ずかしいツイートからですが、興奮冷めやらぬうちにつぶやいたものなのでご理解いただければ・・・(^_^;)

実は、日動画廊へ行くのは初めてでした。

で・・・最初に見つけた入り口はここでした。

Img_2011

Zaya氏の絵がウィンドウに飾られていました。

Img_2013

ちょっと光線が思い切り入りすぎたうえに最近iPhoneのカメラに色々問題あり・・・すみません。

Img_2014

いや〜・・・外ですでにテンションアップ。何しろZaya氏の色彩が美しい!!
期待が高まる!
そして中へ。入った途端、「これは裏口だった」と気付く私・・・(大笑い)
天下の日動画廊の割には遠慮がちな入り口だったはずであります(^_^;)
苦笑いしながら、絵画展のスタート地点と思われる絵から観賞し始めたのですが、一番最後になって「スタートじゃなかった」とこれまた気付く。さすがだよ私。
というのも、正面入り口に入ってすぐの空間にも、所狭しと置かれた贈り物の花の上に何点も絵が飾られていたためでした。それに気付かず、その狭い空間を抜けて大きく開けている空間の中の1点目から私は見始めたわけです。その狭い空間を確かめずに。まあ、仕方ないですね(苦笑)実際には逆回りしている人たちもかなり多かった、というか半分以上の人が逆回りしていたような。
日馬富士の作品目当てだとそうなってしまうのかも。もっとも、順番にそれほどこだわる必要はないけれど。
(とはいえ、並んでいる順番を思い起こすと、やはりきちんと考えられた配置になっているという。)

Img_2016

↑こちらが正しい「正面入り口」です・・・。
というわけで、この写真でいうと右側に見えている壁に展示された絵を右端から反時計回りに見て行ったのでした。

最初にZaya氏の作品。モディリアーニの女性たち、シャガールの描く動物と宗教的雰囲気、イタリアルネッサンスの壁画と油彩の色彩等を彷彿とさせる、具象だけど不思議で独特な雰囲気を持つ絵でした。今思えばモランディの静物画のような静けさも感じた。サックスを吹く女性シリーズ3点は、動きがあるのに静か。
それにしても色彩が美しい。私好み。横綱の絵もそうですが、モンゴルの澄んだ空気と雄大な自然を見て育つとそういう色彩感覚になるのでしょうか。
二人の共通点は、空気が乾燥した国からやって来た人ならではの色彩の鮮やかさ、純粋さだったように思います。

Zaya氏の絵がサックスを吹く女性3点で一旦区切られ、そのすぐ左の奥まった暗い空間突き当たりに一枚の小さな絵が。
奥まっているのは、そこからまた別の広間に通じるようになっていたからですが、その関係者室にはもちろん入らないにせよ、引っ込んだ空間にあるその絵を見るのはなんとなく気がひけるような配置(笑)構わずに足を止めて凝視したけれど。

それは、夜空を背景にくっきりと浮かび上がる富士山の絵。私にとっては、初めて横綱自身の絵をこの目で確かめた瞬間がこの作品となりました。
既に売約済みの赤いシールが貼られていました。
富士山の山肌を鋭く表現する絵の具の盛り上がり。のっぺりとした背景の空とは対照的な立体感。
のっぺり、といっても富士山の麓へ近づくにつれて色調が変わっていく空。富士山の上には北斗七星と北極星がくっきり。他にも私がはっきりとはわからない星座が描きこまれていたのかも。
KUNIさんの3rdシングル「願い叶うなら」のジャケットに使われた絵にも北斗七星が描かれていましたが、なぜかどの絵を見ても夜空の場合は必ず北斗七星と北極星が(笑)可愛い(笑)
それにしても・・・ひとつひとつの筆遣いの迷いのなさ。思い切りの良さと繊細さを持つ、心のこもった絵。
どんな気持ちでこの絵を描いていたのかな・・・と思うと、胸がしめつけられました。

その引っ込んだドアひとつ分の空間を離れ、再びメインの広間に戻ると(といっても数歩戻るだけです)、左には日馬富士ワールドが開けていました。
最初の小さな富士山とはうってかわり、両手をいっぱいに広げてちょうどぐらいの幅の作品がずらっと。大きさからなのか、自身にこだわりがあるからなのか、それらはすべて非売品。
水平線が朱に染まる空と海辺。「カルマ」と題された、上下二枚に配置された富士山と鏡富士。一本の木の背後から漏れる二つの強い光(タイトルは「希望」だったか?)。そして・・・圧巻は四季の富士山。
富士山を春夏秋冬で表したシリーズはどれも印象的でした。

黄色い(!!!)背景にオレンジ色の富士山と麓、ピンクの桜!タイトルは「春」。
桜の花ひとつひとつ、花びらの一枚一枚を描き込んでいく横綱の姿を想像したら、ジンときてしまった・・・
あの熾烈で激しい土俵とは真逆の、暖かで華やかな世界。本人の本質的な明るさと優しさ、可愛らしさに溢れた一枚。
この絵の前に佇むだけで、幸せな気持ちに・・・いや、結構泣きそうになってたかも(苦笑)
何しろ、本人を目のまえにした時の、あの温かみのあるオーラと同じものを絵から受けていたようなものでしたから。

心ゆくまで「春」を堪能し、以下のツイート4枚目の画像の「夏」を見てまた衝撃を受けた。

色彩のパンチもさることながら、テクニックの多彩さに目を剥きました・・・
ナイフを使った富士山の荒々しい山肌に対する、手前の木々と空気の描き方。
揺るぎない富士山に対するかのように、左からの空気の流れが絶妙な筆遣いで表現されている。
驚いたのは、シミのようにところどころ赤でサシを入れていたこと。
ほんのわずかなサシだけれど、効果的。
幅広の刷毛状の筆をおそらく素早く上手く動かしながら描いたと思われる木々。

ここからしばらく動けず。緑はこの横綱になくてはならない色に感じた・・・

三枚目、「秋」。梅原龍三郎のような激しさも垣間見えるような色と絵の具の盛り上がり。しかし梅原までの自由奔放さはない。規律の範囲において激しさを込めたような・・・横綱という地位の厳しさを無意識に表出したような。現在進行形を思わせる何か。

もう一枚は、以下のツイート1枚目の画像右側に写っている「冬」。

これは・・・最高傑作でした。
他の絵とも違った。どの絵もそれぞれに素晴らしいけれど・・・でも、この絵。
これぞ日馬富士、これぞ富士山。もっとも完成された姿、理想の姿がここにあった。
さらに言えば、この絵だけは富士山を完全に塗りつぶしていない。他はきっちり隅から隅まで描きこまれていたけれど。
対してこの絵では、下地の背景色がそのまま剥き出しとなっている部分もあり。
神懸かった何かがあったのではないか・・・

考えてみれば、絵画展の招待券に選ばれていたのも、この富士山でした。
おそらく、ご本人にとっても思い入れの強い一枚なのでは。

そして続く「お疲れ様です」「おはようございます」「おやすみなさい」(笑)
可愛い(笑)やはり富士山テーマの三部作。

見てきてまたひとつ気付くのは、どの季節の富士山であっても雪のかぶり方が一緒ということです(笑)
横綱にとっての「ふじやま」のイメージがあるのだろうな・・・と思いました。
心象風景としての、日馬富士にとっての富士山そして富士山を取り巻く風景が。

作品により、サインが違うのも興味深かった。HARUMAFUJIがおおまかに2種(カッコイイサインと可愛らしいサイン)、タテに「日馬富士」と書くサイン。色もいろいろ。暗い色からピンクまで!(笑)

大きな三部作から別の壁へと移ると、そこからは即売品。家にも無理のない大きさの作品が並んでいました。
富士山がテーマの作品、それに加えて色々なタイプの木をテーマとした作品。
この辺りを見ていた時に、近くにいたご婦人が「純粋な人だねえ〜」と横綱の絵を見ながら言っていたのでした。
嬉しかったな。
木は、横綱にとっても試行錯誤中のテーマなのでしょうか。なんとなく、そんな気がしました。

横綱の絵が終わったところで、再びZaya氏の作品数点登場。魚が泳いでいる不思議な絵は、この正面玄関を入って突き当たりの壁の裏手にあたる壁に展示されていました。

そして・・・以下のツイート1枚目の「父と私」。

やっと正面エントランスに展示された作品を鑑賞。鶴瓶さんからもお花が届いてる・・・とか思いつつこの絵に目が行くと、題名を確かめまた絵を見て、また動けなくなってしまった。
この横綱にとって、どれだけお父様が偉大な存在だった(である)のか、どれだけ愛し愛される関係だったのか、子としてどれだけ尊敬していたのか、全てがこの絵に詰まっていました。
そして、そんな心を全開に表した絵のすぐ脇に、ハートセービングプロジェクトの募金箱が二つ置いてありました。
ひとつはほぼ満杯。もうひとつもかなりの募金がすでに(千円札がたくさん)。
「衣食住足りたら人のために尽くしなさい」
お父様の言葉を胸に刻んだ息子は、人のために尽くし続けています。

Img_2027

心に残るクリスマスプレゼントをありがとうございます、日馬富士関。

Img_2033

画廊を出ると、澄み切った東京の空が清々しかった。
ええ、帰りは正面口から出ました(苦笑)。

お時間ある方は是非。27日(日)は最終日、11:00〜18:00。日動画廊にて。

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コメント

必ずいらっしゃって書いてくださるだろう、とお待ちしていました!
ありがとうございます!
私は油絵は全くやらないので、技術に関する説明、ご考察も大変興味深く読ませていただきました。

私も裏口入場組です!
初日のオープン10分前くらいに着いたら、地味な入口の前にすでに十数人並んでいて、ここ日動画廊ですよね?と確かめてそこで待ちました。
11時の鐘が鳴ってもドアが開かず、どうしたどうした!と言っているうちに、ようやくオープン。そこで裏口だったことに初めて気付いたのでした!
正面から入った人の方がもちろん多く、あっという間に老若男女で混み混みになりました。
そんなわけで、私は順不同、ともかく間近で見られる絵から始め、そして御同様に、『父と私』は、もう出ようとした時に発見! 釘づけになりました。

ゴッホの作品をモチーフに描いた『父と私』という絵がある、とネットニュースで知った時、私は『じゃがいもを食べる人々』みたいな絵を想像していました。(なんと!)
あの絵は本当に、「私」が全身をさらして「父」の光を浴びているようで、胸が熱くなります。
帰ろうとしていたのが、もう一度館内を一周せずにはいられなくなりました。

『冬』は私にとっても圧巻でした。あの富士山の角度、青空がそのまま富士に融け込んでいる神秘的な雄大さ。
しばらく他のお客さんのジャマになりながら、この絵の前に立ち尽くしていました。
そして『夏』の強烈に心に残る緑!
四季それぞれ素晴らしかったし、『お疲れさまでした』『おやすみなさい』にも私は魅かれました。
もし一日の終わりに『お疲れさまでした』を眺めていられたら、どんなに穏やかな心を取り戻せるでしょう。

安馬が入幕して最初の秋場所、芸術の秋、ということで、大相撲中継の中入り時間に、安馬が富士山を描きに行く、という特集が放送されました。
その前から趣味が絵であることは知っていましたが、まぁ、日曜画家的なことだろう、と思っていました。

NHKの車で富士山が見える所まで連れて行ってもらった青い甚平の安馬が、キャンバスにサッサッサッと下塗りをし、木炭か何かで富士山の線をスケッチし始めるのですが、その迷いの全くない手の動きに、これは毎日毎日絵を描いている人だ、とビックリし、思わずテレビにググッと近寄って見つめました。

その日から10年、この日を待っておりました。
画廊の人の話によると、横綱は当初、小品も全て売るつもりはなかったのですが、「画廊は絵を売る所なのだから」と話したところ、では全額ハートセービングプロジェクトに寄付をする、ということで小品を売ることになったのだそうです。

Zayaさんの絵も良かった。別の機会に彼だけの個展を開いてくれれば、と思います。

7回目の優勝からCD、個展…忘れられない年になりました。


匿名とかもうやめて、ちゃんと名前を書くことにしました(笑)
(一時期、いろいろとネットに怯えていたけど、実名でもないしねw)

本当に詳細な記事を有難うございます!!

絵心がなくても、素晴らしさは十分に分かります(*^_^*)
苦しいときに絵を描く、という横綱のその時その時の心境が如何ばかりだったかと思うと
きっと心が揺さぶられること間違いないですよね(涙)

満身創痍の中でも気持ちの強さは誰よりも大きく
だからこそ、誰よりも努力している横綱の気持ちをぶつけた絵は
本当に巧いとかそういう次元のものではないと思います!
心に直接訴えてくるものだと思います。

そして売りたくないのにボランティアのために、と決心した横綱の気持ち。
人のためならば、と譲りたくないくらいの魂のこもった絵を売ることに決めたというお話を聞いて
この方の素晴らしさがまた一段と理解出来ました(/_;)

私は相撲を見て日馬富士が好きになったけど
知れば知るほどに真っ直ぐで素直な人柄を、本当に尊敬できる方だと思います!

良い記事を、本当に有難うございました(*^_^*)

私も記事に少し書きましたが、行ってきました! ホント、素晴らしかったですね!!
油絵って、水彩と違って、間違えても修正できるんですよ。でも、(素人の感想なのでレベル低くてすみませんが^^;;)あのサイズの背景をパーッと同じ色で塗るのは、やっぱりひと息ひと筆で塗らないといけませんし、すごいことだなと。むしろごちゃごちゃ色を入れるほうが優しいんですよね(あくまで私の場合は、ですけども)。富士の雪の部分やサクラなどよりも、背景に注目しちゃいました。
で、私も「冬」が最もステキだと思いました。しばらく眺めていました。

また是非開催してほしいですね。

いくさん>

私も油絵はむか〜しむかしに筆を握った程度です・・・(滝汗)
でもイタリアでフレスコ画やテンペラ画を描いてみたり、過去の画家たちの油彩や壁画に実際に触れる機会があったことは、多少なりとも肥やしになっているの・・・かな?なのか?(苦笑)

初日ですか!!!金曜日でも想像以上の入場者の多さにびっくりしていたのに、想像するにあまりあります。

実は絵画展を見に行く前に読んだ記事は「ゴッホをテーマにした作品がある」までしか読んでおらず、実際に作品を見て会場を後にしてから「そういえばゴッホって話あったよな・・・”父と私”かな」と気づいて、あらためてネットニュースを確認した次第です(^_^;)
だけどジャガイモを食べる人っていくさん!!!(笑)
あたたかい絵でしたね・・・思い出すだけで涙が出てきそうです・・・

四季も、言葉をあしらった絵も素敵でしたね。心が荒みそうになったら横綱の絵を思い出すことにします。

その安馬の中入り特集・・・この機会にゼヒ!!!中入りピックアップ願う!!!!!
横綱昇進後すぐの「アスリートの魂」でも、私はあの筆のスピードに度肝を抜かれました。あんな巨大なカンヴァスにサーっと水平に筆を動かし、あっという間に富士山の形が浮かび上がって・・・

画廊の方とはそうしたやりとりがあったのですね。
Zayaさんの絵、私も機会があったらまた是非見たい、と思いました。個展、実現して欲しいですね。

本当にここへきて信じられないような2ヶ月となりました。2度の休場がいっぺんに報われた年末でしたね。

ルードさん>

まさに、日馬富士の相撲と同じく心に直接訴えかけてくる作品ばかりでした。
てらいのなさ。何事にも真摯な気持ち。
絵から絵へと足を運ぶたびに、何度も目を潤ませてしまいました・・・

横綱の行動ひとつで多くの命が救われ、多くの人が幸せな気持ちになれた五日間だったと思います。

私も当然ながら相撲から日馬富士に入れこんでいきましたが、知れば知るほど惚れ直してばかり、というかもう恐れ多くなるばかりです(^_^;)

こんな長い記事を読んでくださりありがとうございますm(_ _ )m

蒙御免。さん>

いらしてたのですね!!!
そうですね、油彩は修正がききますが・・・技能派力士は絵の技能も尋常ではない、ということを目の当たりにした思いでした。
「アスリートの魂」の日馬富士特集、もう3年前のものですが、ご覧になられましたか?
横綱の筆遣い、驚異的なスピードです。全く迷いもなく、集中力が半端ない。見ていて腰が抜けそうになったのを覚えています(言い過ぎかな)。

「冬」、皆さんやはり同じように眺めていらしたのですね。あの迫力、忘れられません。

蒙御免。さん、近々入院されるのですか!?先ほどブログで拝見したところです・・・びっくりしました。
一日も早いご回復を心より願っております。

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